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私たちの研究室では、ES細胞やiPS細胞を使って、病気のメカニズム解明や新規治療法の開発研究を行っています。
得意としている研究技術は下記の通りです。
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医学部附属病院に通院する患者から作製する疾患iPS細胞の解析と治療開発
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ゲノム編集技術による、遺伝子修復、遺伝子欠損、遺伝子導入iPS細胞株の作製
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多能性幹細胞培養と心筋・骨格筋細胞を含む様々な体細胞への分化
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小動物(マウス、ラット)、中型動物(モルモット)、大動物(サル)を用いたin vivo研究
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遺伝子工学、分子生物学的実験
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免疫染色、フローサイトメトリー、ウエスタンブロットなどの蛋白実験
研究内容は多岐に渡っており、研究テーマは無限です。これまでに研究成果が出ている二つのテーマを下記に概略します。
心不全に対する心筋再生医療の開発
心不全とは様々な心疾患によって傷害を受けた心臓が十分に機能しなくなることによって息切れやむくみを来す状態です。心不全患者数は増加し続け、日本国内には約120万人の心不全患者がいると推定され、これは全ての癌患者よりも多い数です。
例えば心不全を来す代表的な疾患である、心筋梗塞を発症すると、正常な心臓に見られる「心筋細胞」は壊死を起こし、収縮しない線維組織によって梗塞部位が置換されます(図1)。一度壊死を起こした心筋細胞は現在の治療法では再生しないため、心臓は生涯に渡って収縮力の弱い状態が続き、心不全を来します。心筋梗塞部位に新しい心筋細胞を補充するための一つの方法として多能性幹細胞を利用する方法があります。ES細胞とiPS細胞はその起源は異なりますが、ほぼ同一の性質を持ち、心筋細胞を含む様々な細胞に分化する能力があります(図2)。私たちの研究室では多能性幹細胞から心筋細胞を作製し、心筋梗塞を発症したラットやサルといった様々な動物モデルに移植し、心筋再生治療の開発を行っています(図3)。
研究成果はこれまで英国科学雑誌Nature等にも掲載され、再生医療研究における世界的に有名な研究室です。
骨格筋疾患の病態解明と新しい治療法の開発
研究室における幹細胞生物学、遺伝子工学、実験動物学といった基盤技術を用いて、筋ジストロフィーなどの骨格筋疾患の病態解明と新規治療法を目指します。例えば、筋ジストロフィー患者から提供いただいた血液からiPS細胞を樹立し、筋細胞に分化させた上で疾患の病態を解明するとともに、遺伝子編集の技術を用いて治療応用を目指しています。
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